こんにちは、うしまる(@usitubo)です。
この記事ではPythonで機械学習の入門編ということで、VSCodeのPython環境に、Anacondaを導入してNumpyを使ってみる手順について解説していきます。
さくっと設定して機械学習デビューしていきましょう!
Anacondaとは?
Python入門編で解説してきましたが、基本的にPythonは単体ではあまり、C言語系と代わり映えがしません。なんだか書き方が少し違うな~といった感じ。
Pythonが真価を発揮するのは、科学算術用に作成されたライブラリを導入していくことで機械学習やデータサイエンス的な環境を構築していくことが出来ます。
ただ、初心者や知識がない状態でイチから導入しているのは大変。
あとからこれがいるとかあれがいるとか気づいたらゴミデータのオンパレード。
そうならないために世界でも1300万人以上の人が使っているお弁当箱セット「Anaconda」の出番になります。
Anacondaでは、Pythonで使用できるデータサイエンス・機械学習・大規模データ処理・予測分析などの科学算術用のパッケージが1500種類以上梱包されていて簡単に導入したり、内部の環境を切り替えることでユーザーのやりたいことができるソフトとなっています。
とりあえず迷ったらこれいれとけばOKみたいなセットになっていて、だんだん各パッケージの使い方がわかってきたら個別でのインストールにチャレンジしてみるといいでしょう。
VSCode×Anaconda3でPythonのnumpy環境を作ろう!
今回解説していく手順はWindows10 64bit環境にAnacondaを導入し、VSCodeでnumpyが動作するところまでを解説していきます。
Step1:Anaconda3をインストールする
まず最初にAnacondaを入手し、PC環境にインストールしていきます。
手順1:Anacondaの公式ページからAnaconda3を入手する
Anacondaの公式ページを移動しましょう。
公式ページはこちら→https://www.anaconda.com/products/individual

ページの少し左下側に”Download”ボタンがありますのでこちらを押してみましょう。

すると画面が一気に一番したまで遷移して、OSごとにAnacondaを入手することができます。
今回はWindows10 64bitで環境を構築していきますので赤枠の部分をクリックします。
他のOSに入れたい人はそれぞれご利用のOSに合わせて入手してみてください。

ダウンロード開始画面が表示されますので、”ファイルを保存”をクリックしましょう。
インストール用のファイルのダウンロードが開始されます。

ダウンロードが完了すると上の画像のようなインストーラが表示されます。
手順2:Anaconda3をインストールする
続いて入手したAnaconda3をPCにインストールしていきましょう。
基本的には、画面に沿ってデフォルトの選択肢をそのまま選択していくだけ。

まずは入手したインストーラをダブルクリックしましょう。

セットアップ開始画面が表示されますのでそのまま”>Next”ボタンをクリック。
何かしらの理由でキャンセルしたいときは”Cancel”ボタンをクリックしてください。

ライセンスに関する内容が記載された画面になります。一応英語で書かれているものの一読してから”I Agree”を選択しましょう。(建前上)

インストールしたAnacondaをどのユーザまで使用許可するのかを選択する画面です。
基本的には、自分自身しか使わないと思いますので”Just Me”で良いでしょう。
例えば、何人かで共用したいとか特別な理由があるときは、”All Users”でも良いでしょう。

インストール箇所の選択画面です。うしまるの環境だと上のような感じになります。
皆さんの環境の場合も同様に下のような形になるはず。
C:\Users\[UserName]\anaconda3
基本そのままで問題ありませんが、お使いのパソコンで絶対ここにインストールしたいって場所があるときは右の”Browse…”ボタンを押してパスを変更してみましょう。もちろんパスが記載されている場所にそのまま入力してもOK。

環境変数やレジストリ周りの設定になります。デフォルト設定は下段にチェックがついた状態になります。後で解説していきますが、初心者の場合は、上段にチェックを入れてしまっても良さそう。
なぜかは、続きの設定手順で解説していきます。とりあえずよくわからないとか、環境変数の設定はまた個別でするよって方はデフォルトの状態で”Install”ボタンをクリック。

インストールが始まります。終わるまでは待機。

完了したら”Next>”ボタンが表示されますのでクリックしましょう。

Python開発用にpycharmがおすすめされる画面です。有料ですが、本格的に開発する人は使ってみるのもありですね。今回はVSCodeを使ってお手軽かつ無料でやってしまいたいので、特に気にせず”Next>”ボタンをクリック。

さて、Anaconda3インストール完了です。”Finish”ボタンをクリックしてインストール作業を終了させてしまいましょう。お疲れさまでした。
次の章ではWindowsの環境設定を実施していきますよ。
Step2:Windowsの環境変数を設定しよう
次はWindowsの環境変数を修正していきます。基本的にはインストールしたソフトはそのまま利用することができるのですが、環境変数を設定しておくと実行時や他ソフトウェアから使用するときに簡素化されるので設定しておきましょう。
環境変数の画面は
[コントロールパネル]>[システム]>[システムの詳細設定]をクリック

するとシステムのプロパティ画面が表示されるので、[詳細設定]タブを選択し、[環境変数]ボタンをクリックしてみましょう。

環境変数画面が表示されます。参考画像は一部モザイクをかけています。
変数の名称が”Path”となっている箇所を選択して、[編集]ボタンをクリックしましょう。

環境変数名の編集画面が表示されますのでまずは、[新規]ボタンを押します。
すると、赤枠箇所にカーソルが切り替わりますので、以下のパスを登録していってください。
1行で1つずつなので5回登録を繰り返します。
C:\Users\[ユーザー名]\anaconda3
C:\Users\[ユーザー名]\anaconda3\Library\mingw-w64\bin
C:\Users\[ユーザー名]\anaconda3\Library\usr\bin
C:\Users\[ユーザー名]\anaconda3\Anaconda3\Library\bin
C:\Users\[ユーザー名]\anaconda3\Anaconda3\Scripts
追加が完了したら[OK]ボタンをクリックしましょう。
ちなみに、Anacondaのインストール画面で少し触れていましたが、環境変数の設定画面の上段にチェックを入れると自動で設定されます。個人で使用したり特にこだわりが無ければインストール時にやってしまったほうがや楽ですね。
ちなみに何が困るかというとおそらくここの設定がうまくできていないとコードを実行しようとするときにやれインポートエラーだのなんだので困り果てます。
Step3:Anaconda3の初期環境設定を行う
環境変数の設定が完了したらインストールしたAnaconda3で、お試し用の環境を作成していきます。
タスクバーの「ここに入力して検索」で”Anaconda Prompt (anaconda3)”と入力し起動してみましょう。

conda -V python -V
それぞれのバージョンが表示されたら成功です。出てこなかった場合は、インストールがうまく行っていないかもしれないので再インストールをしてみましょう。

conda -n [お試し環境] --clone base
Anaconda3は、環境をいくつも作成することが出来ます。新規で作成することも出来ますが、今回はデフォルトで用意されている”base”をそのまま複製して使用します。
お試し環境はなにか英数字で設定ください。今回の例では”py-test”という環境を作成します。

色々英語の羅列が出てきますが、エラーが特に出ずに上の画面のようになったら完了です。

conda activate [お試し用環境]
先程作成したお試し用環境をアクティベートしていきます。

左側の()がお試し用環境に変更となっていたらアクティベート完了です。
念の為
“conda list numpy”と入力してみてください。

リストがちゃんと表示できていたらこの環境でnumpyを使用することができます。
ちなみにPythonで実施したい環境を分けるときにもこのお試し環境を作る手順を実施すると別で分けることができるので便利です。
Step4:VSCodeでAnaconda3を使えるようにする
続いてVSCodeでAnaconda3を使用できるようにしましょう。
まず最初にこの時点でVSCodeのセットアップが完了していない方はこちらの記事を参考にセットアップをお願いします。
手順1:VSCodeの設定を変更(Python Path)
では、さっそくVSCodeの設定を実施していきましょう!
まずはVSCodeを起動してください。

画面左上から[ファイル]>[ユーザー設定]>[設定]を順番にクリックしましょう。

python.pythonpath
上記を貼り付けると矢印の箇所が表示されます。
ここを

作成したお試し環境直下にあるPython.exeに設定します。
ベース構成は
C:\Users\[ユーザー名称]\anaconda3\envs\[お試し環境名称]\python.exe
それぞれの環境に合わせたパスを入力してみてください。
手順2:VSCodeの設定を変更(Conda Path)

引き続き検索ボックスに戻って
python.condapath
と入力してみてください。
そして、赤矢印の部分にパスを設定していきます。

こちらはお試し環境は特に気にせず入力します。
C:\Users\[ユーザー名称]\anaconda3\Scripts
手順3:VSCodeの設定を変更(Default Interpreter Path)
最後の項目になります。

検索ボックスに
python.defaultInterpreterPath
と入力してみましょう。
すると矢印の部分が表示されますのでこちらを書き換えていきます。

書き換えのベースはこちら
C:\Users\[ユーザー名称]\anaconda3\envs\[お試し環境]\python.exe
お疲れさまでした。これでVSCodeの設定は完了です。
Step5:VSCodeでNumpyを使ってみよう!
ここまで設定おつかれさまでした。いよいよPython×Anacondaで機械学習をやっていく環境ができました。ここでは導入編としてNumpyを使っていきます。
Numpyって何といった部分はまた別の記事で解説したいと思います。ざっくりいうと、Pythonでの配列操作を高速かつコードをシンプルにしたものと考えてもらえばよいです。
というのも、わりと最近できた言語は、プログラマにとっては色々と便利なのですがその便利さを犠牲にして処理が重くなる傾向があります。特にリソース制限がきつい組み込み系の処理はC言語が最も早いとされいまだに重宝されています。
で、じゃあC言語とPythonでループ処理をしたときどのくらいの差があるのかというと約100倍ほどあるそうな。C言語で1分で終了する処理がPythonの場合100分かかる計算に。
そこでこのNumpyの出番となります。
ということでさくっと動作確認
動かすソースはこれ
# numpyライブラリをインポート import numpy as np #整数型(int型)の配列 arr_int = np.array([10, 20, 30, 40, 50], dtype=np.int32) print(arr_int) # 浮動小数点型(float型)の配列 arr_float = np.array([0.1, 0.2, 0.3, 0.4, 0.5], dtype=np.float64) print(arr_float) # 配列同士の足し算 arr_sum = arr_int + arr_float print(arr_sum)

動作させてみました。
型の違う配列同士の計算もサクッとやってくれますね。
最後に
今回はVSCodeでAnaconda3を使えるように設定をしていきました。
Anaconda3には他にも有名な機械学習ライブラリが格納されていくので引き続きシリーズ化できたらなと思っています。
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それでは、また次の記事でお会いしましょう!またノシ
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